植村直己の足跡植村直己の生い立ち
植村直己の生い立ち
植村直己さんは1941年(昭和16年)2月に兵庫県城崎郡国府村(現・豊岡市日高町)上郷の農家に生まれました。
小高い山に囲まれた但馬盆地で、日本海に注ぐ円山川に沿って山陰本線が走っています。周辺は田んぼが広がる米どころで、減農薬栽培により多様な生き物が生息する田んぼは、野生のコウノトリのえさ場にもなっています。西に位置する神鍋高原は西日本有数のスキー場として知られており、この豊かな自然のなかで植村さんは育ちました。
高校卒業後は地元の運送会社に就職しますが、自ら東京に転勤を希望。翌年大学受験に挑戦し、明治大学農学部に入学します。同時に山岳部へ入部しますが、そのきっかけは故郷の自然が恋しかったことも一因だったようです。
生まれ故郷にも記念館があります。豊岡市立の植村直己冒険館は1994年(平成6年)に開館しました。
館では、北極点単独行・グリーンランド縦断で使用したソリやテントをはじめ、数々の装備品が展示されています。また単独冒険の「知恵と技術」に加えて、植村さんの「人と心」を後世に語り伝える拠点としての活動も行っています。生家の近くには「植村直己ふるさと公園」が整備されています。